会議で「自分の意見」が言えない人へ。「考える人のメモの技術」が教えてくれた、独自の視点を作る武器。

スキルアップ

「会議で発言しても、誰かの意見の焼き直しになってしまう」

「仕事のトラブルに対して、表面的な解決策しか思い浮かばない」

「自分には、センスや独創的なアイデアなんてない……」

もしあなたがそう感じているなら、足りないのは「才能」ではなく、「メモの技術」かもしれません。

今回ご紹介するのは、下地寛也氏の著書「考える人のメモの技術」

この本を読んでから、私の「情報の捉え方」は大きく変わりました。単なる「忘れないための備忘録」だったメモが、「答えのない問いに立ち向かうための武器」へと進化したのです。

今回は、凡庸な思考から脱却し、仕事で成果を出し続けるための「思考型メモ」の本質をレビューします。

こんな人におすすめ!

  • 会議でいつも「似たり寄ったりの意見」しか出せず、もっと独自のアウトプットを出したい人
  • 「自分の考えが浅い」と感じていて、思考の深め方を知りたい人
  • 仕事で一過性ではない、継続的な成果を出し続けたい人

逆に、「言われたことだけを完璧にこなしたい」という人には、この本は少し重すぎるかもしれません。それほど、自分の頭を使い、自分をアップデートしたい人向けの「攻め」の1冊です。

結論:メモは「記録」ではなく「思考の可視化」である

この本を一言で表すなら、「自分の頭の中を整理し、深い思考を強制的に引き出すためのトレーニング装置」です。

著者は、メモには3つの種類があると語っています。

  1. 記録メモ:打ち合わせ内容や上司のコメント等をそのまま記録する。
  2. インプットメモ: 自分のアンテナに引っかかった情報を記録し、自分の中にアイデアの種として取り込む。
  3. アウトプットメモ: アイデアを書き出し、課題を解決する。

多くの人が「1」の記録だけで終わっているのに対し、成果を出す人は「2」および「3」のメモを使っています。この使い分けこそが、凡人とプロを分ける境界線です。

私が特に学びを得た3つのポイント

1. 「気づき」と「抽象化」がアイデアの貯金になる

ただ聞いた言葉をメモするのは、ただの書き写しです。本書で強調されているのは、「事象+気づき」をセットにすること。 さらに、その気づきを「これって他のことにも転用できるかも?」と抽象化する作業です。この「抽象化の癖」がつくと、日常の何気ない風景がすべて「アイデアの種」に変わります。

2. インプットメモの基準を予め決めることでアンテナの感度が上がる

インプットメモを取り始める前に「どのような情報が現れたらメモをするか」という基準を予め決めることが重要です。事前に定めておくことで重要な情報が目に留まりやすくなります(カラーバス効果)。

また、基準自体も「短期的なジャンル」と「中長期的なジャンル」をそれぞれ複数組み合わせて用意しておくことが望ましいです。「短期的なジャンル」には現在の仕事や趣味に直結するもの、「中長期的なジャンル」には今後の自分のキャリアに関連するものといった感じで基準をいくつか設けておくと、視野の広い思考に繋がるインプットができるようになります。

3. 「なぜ?」と「どうやって?」の徹底深掘り

新しいアイデアを出す際、アウトプットメモに「現状」「課題」「打ち手」を書き出します。

ここで重要なのが、まずは現状から課題を抽出するために、考えうる課題を10個ほど書き出して、その中から優先順位の高い課題に絞り込んで取り組むべき課題を炙り出すことです。そして、出てきた課題に対して「なぜ?」を何度も繰り返して本質を探り、その後に「どうやって?」で具体策を練るというプロセス。このフレームワークを使うだけで、論理的で説得力のある意見が自然と作れるようになります。

この本を読んで、私に起きた「変化」

この本の手法を実践し始めてから、明らかに「アイデアの引き出し」が増えました。

以前は会議で「私も同意見です」としか言えなかった私も、過去のメモ(インプット)を組み合わせることで、例えば職場の生産性を向上させるためのディスカッションを行っていた場面では「Aという業務に対して新しいツールを導入すべきという意見が多いですが、コストパフォーマンスの視点から考えると、Aの業務のこの部分に関しては廃止して追加コストをかけずに全体を最適化するという選択肢もあるのではないでしょうか?」といったように、少しずつではありますが周囲とは違う切り口の発言ができるようになってきました。

最後に:役に立つか分からない情報こそ、あなたの「個性」になる

私がこの本で一番救われたのは、「いつ役に立つか分からないけれど、面白いと思った情報をメモしていい」という教えです。

効率だけを求めると、すぐに使える情報ばかりを追いがちです。しかし、それこそが「誰にでも言える意見」の原因。一見無駄に見える「面白い!」という直感の蓄積が、将来あなただけの独自性(センス)として花開きます

この本を読んで実際に「メモ」を習慣づけることができれば、仕事の質がこれまでより飛躍的に向上することでしょう。

この記事をSNSでシェア!

コメント